エール

採用多様化に向けて

 今までの日本の新卒採用は学校卒業直後の4月1日付「一括」であり、基本的には採用活動の時期、手法なども大きくは変わらず、ほぼ「一律」でもありました。近年新卒一括採用の是非を問う声が大きくなっていますが、私としては新卒一括採用は日本人の国民性にも合い、いいところが数多くあると思っています。ただし、学生みんなが同じようなスーツを着て、同じ時期に同じ動きをする、企業側の対応も似通っていて、横並びが強すぎる結果として特定の学生、企業に人気が集中し、勝ち組と負け組の二極化が進んでいるように見えます。

 ひとつとして同じ会社はなく、ひとりとして同じ人間はいない訳ですから、自社らしい採用活動、自分らしい就職活動があっていいのではないか。そう考えて、一括採用の枠は維持しつつも採用の多様化を図るために、応募者の様々な事情に最大限に配慮した個別対応も並行して行っています。就職活動のスケジュールで相談がある場合は、遠慮なくご連絡ください。

 ただし、採用活動の基本を変える考えはありません。今般人事スタッフで議論し、当社が求める人材像を「人財ポリシー」として、スタッフが採用に臨む姿勢を「採用ポリシー」として明文化しましたが、これは環境が変わっても変えない「原理原則」としてスタッフ全員が採用の基本を改めて確認したものでもあります。両ポリシーは当ホームページに記載していますので、是非ご覧いただきたいと思っております。

 みなさんの就職活動、我々の採用活動には「正解」はないと思います。なぜなら会社は入ってみないとわからないし、仕事はしてみないとわからないものだからです。最終的には人が人を選ぶ以上ミスマッチがなくなることもないでしょう。それにこんなことを言うとお叱りを受けるかもしれませんが、「怪我の功名」とか「結果オーライ」という言葉があるとおり、採用におけるミステイク、ミスマッチも悪いことばかりではありません。その時々で正誤、勝ち負け、優劣があるように感じるかもしれませんが、長い目で見るとどちらがいいのかわからないことは多いものです。

 結局のところ、正解は無いけど選ばなくてはいけないのが「就職」であり「採用」なんだと思います。そんな中で大切なことは「自社・自分なりの基準」と双方の「覚悟」ではないでしょうか。企業と学生の立場は対等であるという姿勢に立ち、いいことばかりを載せた情報を鵜呑みにしない。世間の評判、ウワサもアテにならないものが多いから必ず自分の目で確かめる。そのためには実際会って直接話を聴く。お互いを尊重し心を開いて本音で話をする。最後は自分の知性と感性を信じて勇気を持って決める。そして決めたら後悔はしない。是非そうありたい。あって欲しいと思います。

 就職活動は特に学生のみなさんにとって初めてのことであり、企業側にクローズされた部分が多いですから不安はあるでしょう。しかし自分を信じて自分らしい就職活動を貫けば良き出会いがあり、良きご縁が生まれると私は信じています。本当の多様性もそこから生まれるのではないかと思います。是非頑張ってください。

人事部長
小形 光弘